症状は無理に無くそうとしなくていい

摂食障害(過食症・拒食症)を生きて
トップページ 摂食障害とは 私の体験談 摂食障害の治療 みんなの体験談 メール

トップページ > 摂食障害の治療 > 症状は無理に無くそうとしなくていい
摂食障害の治療

症状は無理に無くそうとしなくていい


 「食行動や痩せる気持ちの改善=治る」ではない

ご家族や周囲の方、そしてご本人も、どうしても「痩せたい気持ち」や「食行動」(食べない・食べ過ぎる・嘔吐する)などに目が行きがちです。
そして、食行動を改める=治る と考えがちです。
ですから、周囲の人は、本人が異常に痩せたがる気持ちを改善させようと必死で説得したりします。
「あなたは自分で思うほど太っていないよ。」
「世界には食べものに困っている人がいるのに、もったいないことしないで。」
「もっとふっくらしていた方が可愛いよ。」
「こんなに心配しているのに、自分勝手なことばかりしないで!」
という風に、必死の説得が行われたりします。

しかし、これはほとんどの場合無意味です。
無意味であるばかりか、周囲と本人との間でいさかいにまで発展してしまいます。

 痩せたい気持ちは程度の問題でしかない

痩せたい気持ちは、今の社会に生きていれば、多くの人が自然と抱く思いです。
痩せることが幸せになる道かのように急きたてる雑誌や広告、テレビ番組。
小さいころから毎日のようにそれに接していながら、
痩せる=キレイ
痩せる=Happy
痩せる=自信が持てる
という思いを抱かない方が不思議だとも言えます。

しかし、同じ社会で生きていながら、摂食障害の人とそうではない人がいます。
その両者は、どちらも痩せたい気持ちを抱いています。
両者の痩せたい気持ちの違いは、こだわりの程度が違うだけです。

一番焦点を当てるべきなのは、なぜ日常生活や精神に支障をきたしてまで痩せようとするのか、なぜ痩せにしがみつこうとするのか、なのです。
その執着や行動の背景に何が起きているのか、なのです。


 症状は体温計の役割

実は、痩せたい気持ちや異常な食行動は、ストレス度合いを測る体温計のような役割を果たしています。
本人の周囲で強いストレス(悲しいこと、うまくいかないこと、不満なこと、悩んでいること等)を起こす要因があったとき、症状は強く出る傾向にあります。
不安や不満、悲しみや悩みに直面している時、または直面しそうになった時に、症状は強くなり、痩せたい気持ちがより一層高まったり、過食衝動がひどくなったりします。

体の中にウイルスが侵入し、風邪をひくと熱が出ますよね。
体温計で計って熱がどれくらいあるか知ることで、「あ、風邪引いたみたいだ」と分かります。
痩せたい気持ちや異常な食行動も、この体温計のように、ストレス度合いを教えてくれるひとつの指標にしかすぎないと思います。

症状がひどくなった時は、何かが自分の周りで起きていたり、起きそうになっていたり、感情の変化があったりしているものです。
ですが、症状がひどくなったときに、その痩せ願望や食行動にばかり目が行ってしまうと、本当の問題に気付くことができません。
体温を測ると熱が出て、「熱が出た!」と大騒ぎし、熱さましだけ飲んで症状を抑えても、しっかり休まなければ本当に回復することはできないし、なぜ風邪をひいたのかも分からないのと同じようなことです。

症状がひどくなった場合は、自分の周囲に何が起きているのか、何が起きそうなのか、どんな心の変化があったのか、周囲の人とどんなやり取りをしたのか、もしくはしなかったのか、それに注目する必要が大いにあります。

大切なのは、ひとつひとつの症状ではありません。
その時の背景なのです。
そこに目を向け、目の前の症状に振り回されること無く、自分の気持ちに向き合っていくこと、それこそ治療においては大切なことです。

 過食行動は最後に治る

摂食障害の治療に置いて、過食行動は、最後に治るものです。
本人の本当の気持ちや、症状の背景にある問題に向き合っていくうちに、徐々に頻度が少なくなり、またぶり返したりを繰り返しつつ、「そう言えば最近過食していない」という感覚で、最後に治るものです。
そのような治り方こそ、本当に摂食障害を克服していく治り方のように思います。

食行動にのみ焦点を当て、無理やり過食を押さえつけたりする治し方は、短期的に見て症状が治まったとしても、その背景にあった問題を上手に解決していないために、長期的にみれば再発してしまう可能性が高いと思います。

一方で、異常な痩せは、直接的に体に悪影響ですし、正常な思考能力も奪ってしまう可能性がありますから、ある程度治療の初期段階で体重の回復が大切になってきます。

大切なのは、「痩せる気持ち」「食行動」は、ストレスを教えてくれる指標でしかないということを知ること。
そして、目の前の症状に振り回されることなく、自分と周囲の人の関係や自分の気持ちに注目してみることです。




摂食障害を治すために役立ちそうなこと
 ファーストステップ
 摂食障害は病気だと認める
 今すぐ治したい、完全に治したい気持ちに折り合いをつける
 病気に対するネガティブな感情を減らす
 症状は無理に無くそうとしなくていい ←今ココ


 ↑このページの一番上へ

 「摂食障害の治療」一覧へ戻る

 「摂食障害(過食症・拒食症)を生きて」
トップページへ戻る

Copyright(c)  摂食障害(過食症・拒食症)を生きて  All rights reserved.