食べ物の買い置き

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摂食障害の治療

食べ物を買い置きしない


過食がひどい人は、食べ物が近くにあれば、あるだけすべて食べてしまいます。
ですから、家庭内に食べ物を買い置きしていれば、それをすべてたいらげてしまうでしょう。
そのため、家庭でできる対応策として、極力食べ物を買い置きしないことが考えられます。

これは、本人がそうすることを了承した場合や、治療が進んできていて自ら過食を防ぐためにそうすることを求めてきた場合に有効だと思います。
過食が大変ひどいときに家庭内の食べ物をなくそうとしても、どうにかして食べる方法を考え出すでしょうし、本人がそうすることを求めていないとき、同意しないときにやってしまえば本人から大きな反発が出ることも考えられます。
なので本人がある程度冷静で、「家のものを過食するのをやめたい」と思っている場合に、ぜひ協力してあげてください。
過食症の人は、「食べてはいけない・食べたくは無い」と心の中で思っていればいるほど、家庭内に「食べ物がある」という状況に耐えることは大変きついものなのです。
なので、始めから家庭内に食べ物が無いことで、精神的に安心することもありますし、もし過食したくなっても、買いに出なければ食べ物が無いという状況であれば、その過食衝動がおさまるきっかけにもなると思います。

ただ、同意の上でこれを始めたとしても、本人と家族の衝突が起きることもあると思うのです。
いくら同意して始めたこととはいえ、本人は過食をやめたいと思う一方で、食べずにはいられない衝動に駆られますので、どうにかして食べようとしてしまうこともあるのです。
そんなときは食べ物を隠したりする家族に反抗的な態度をとったり、むちゃなわがままを言い出すこともあると思います。
そんなときは、とにかく一貫した態度で接することが必要です。
私は過食衝動があるにもかかわらず食べられないときの、発狂しそうな程の辛さも十分分かっていますから、過食を我慢させすぎることも実はあまりよくない場合があると思うのですが、家族が一貫した態度で過食をさせないようにすることも必要だと思います。
同意したはずなのに食べ物を置かないことに反発したり、ひどい態度をとる場合は、「あなたのために私達家族は頑張っているのに、どうしてそんなことをするの」というように、家族が犠牲になってやってあげているのにということを理由に責めるのはいけません。
あくまでも、そうすることが治療に良いから、家族みんなもそうすることを望んでいるからというような姿勢が必要です。
その上で、家族も一緒に頑張っていくから乗り越えていこうと、過食衝動がいったん治まるまで耐えさせてみてください。
それを繰り返すことで、本人も家族がどれだけ一緒に戦ってくれているのかをわかるようになるでしょうし、過食に耐える力もついていくと思います。

ですが、食べ物を買い置きしないということは、いざ実践しようとすると家族にとってはなかなか大変なことです。
家の中に食べ物がなければ、母親が買い物へ行く回数が多くなってしまい、大変手間がかかりますし、兄妹のおやつなども食べたいときに無いということが生じます。
その日に食べる分しかご飯を炊けないですし、お弁当のための冷凍食品の買い置きもできません。
家族全員の理解と協力がなければ成立しないことです。
それに、極力買い置きをしないようにしたとしても、完全に患者さんの過食を防げるかというと、それは無理です。
当然、本人がどこかで買って食べることもあるでしょうし、家庭内でも、どうにかして食べようとすることもあるからです。
私の場合も、母が食べ物を極力家庭内に置かないようにしてくれていました。
ですが、過食初期は、胃に入るものはないかと、家中を必死に探していました。
ゴミ箱の中に捨てられていたものも、平然と食べてしまいました。
明らかに腐っていそうな抹茶ケーキを迷わず口に入れたこともあります。
他にも、家族が「これは大丈夫だろう」というようなものでも、食べてしまうことがありました。
たとえば、小麦粉。小麦粉は水で溶いて焼けば、食べられます。
一般的に、これはおいしいとはいえません。
ですが、ひどい過食衝動のときは、おいしさなんて求めていませんから、小麦粉の味しかしなくても、粉っぽくても水っぽくても、食べられさえすればそれでいいのです。
パン粉やてんぷら粉もそうです。水で溶いて焼けば十分食べられます。
パン粉なんて、そのままで十分いけます。
そして、ドレッシング。私は、ドレッシングを飲んでいました。
マヨネーズやケチャップをなめるのはまだ良い方(?)なのですが、ドレッシングを飲んでいたなんて、今は考えられませんが、それくらい何か食べたかったのですね。
他にも、砂糖・ふりかけ・ゴマなどもあればあるだけ食べてしまっていました。
特に、砂糖なんてひどいです。
お砂糖の袋から直接食べていましたが、ずっと食べていると頭がぼ〜っとし、なんだかふらふらし始めます。
そうなるまで延々と食べていました。
このように、買い置きしないからといって、完全に患者さんの過食を止められるかというとそうではないのです。

また、一度これを始めたら、徹底的に食べ物を目に付かないようにすることを患者さんが求めてくるかもしれないので、さらに大変です。
私は母に、「家庭に食べ物を置かないでほしい」と自分からお願いしているときに、母がお菓子などをうっかり家庭に置いていたら、異常なほどイライラし、激怒していました。
「お母さんは、私のことなんてどうでもよくなってしまったのではないか」
「私の過食のことなんて、忘れてしまったんじゃないか」と思ってしまうのです。
ですから、「どうしてお菓子を置いているの!?」と、怒鳴ってしまうのです。
一度患者さんのために始めたことを途中でやめてしまうのは、患者さんにとっては「自分を放置した」「治ることをあきらめた」「どうでもよくなった」と捉えられかねません。
ですから、一度何かをすると決めたら、徹底的にやるか、できないこともあるのであれば、それをきちんと本人に説明し、お互いが了承した上でやっていくことが大切だと思います。




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