嘔吐・下剤乱用

摂食障害(過食症・拒食症)を生きて
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嘔吐・下剤乱用による身体的影響

摂食障害の人には、食べ物を排出したいという心理的理由から自発的に嘔吐を誘発したり、下剤乱用(規定量より大量に服用)したりします。

自発的な嘔吐や下剤の乱用は、食物から栄養を摂取しようとする体の働きに反した行為です。
食物だけが排出されているわけではありません。
身体にとって大変重要なミネラルも排出してしまっており、嘔吐や下剤乱用によってミネラル分がどんどん失われていくことになります。
それは、身体にいろいろな影響を与えます。
また、度重なる嘔吐の影響で消化器系にも異常をきたす場合があります。

嘔吐や下剤の乱用による影響は、一見軽く見られがちな面がありますが、体には大変悪影響を及ぼします。

*下剤を使えばカロリーは体内に吸収されない、太らないという考えは誤っています。大量の下剤を飲んでも、摂取したカロリーの12%分しか失われません。つまり摂取したカロリーの88%は吸収されてしまうわけです。

● 低ナトリウム血症
下剤乱用やや嘔吐によって排出されてしまう重要なミネラルのひとつにナトリウムがあります。
失われるナトリウム量が多いと、身体はナトリウムを蓄えるようにしくみを作り変えます。
そんなときに下剤使用や嘔吐を中止すると、身体にナトリウムが異常にたまりすぎて、むくみの原因となります。
せっかく頑張って下剤乱用や嘔吐をやめようと努力しても、その結果ひどいむくみが起きてしまうので、再び下剤を飲んでしまったり嘔吐してしまう引き金にもなってしまいます。
● 低カリウム血症
嘔吐を繰り返したり、下剤などの乱用をしていると、水分などと一緒に体内のカリウムが排出されてしまいます。
カリウムは、体にとって大切な電解質のひとつで、筋肉の働きに重要な役割を果たしていますので、カリウムが嘔吐などで排出されてしまうと全身がだるくなってしまいます。
また、カリウムは心臓を一定のリズムで動かす重要な役割も担っていますのでカリウムが不足すると、動悸や不整脈が生じます。
急激にカリウムが下がると、重い場合は心不全を起こすこともあります。
● 吐きだこ
過食後、自発的に嘔吐しようとする際、指などをのどの奥に突っ込んで吐くことが多くみられます。
それが習慣化すると、手の甲に歯が当たって吐きだこができることがあります。
(自発的嘔吐が習慣化すると、手や指を使わなくても、過食後に大量に水を飲んだりするだけで容易に吐けるようになってしまう人もいます。)
吐きだこができるのが嫌で、指ではなくスプーンやフォークなどを使用するようになる人もいますが、これは大変危険です。
● 虫歯
嘔吐によって、胃液が逆流します。
胃液の酸によって歯のエナメル質が溶けてしまいます。
エナメル質は一度溶けると元には戻りません。
摂食障害の人は歯をとても悪くしている人がとても多いです。
健康な人の口の中にはいない、カンジダ(性感染症などの原因となるカビの仲間)という細菌が摂食障害の患者さんの約25%から発見されました。『過食症 拒食症の治し方が分かる本』より
● 食道炎・マロリー・ワイス症候群
嘔吐することにより、食道粘膜がただれた状態になって、胸やけや胸痛が生じます
ひどい嘔吐によって、急にお腹に圧力がかかることで食道と胃の境目の部分が切れて、大量出血し吐血するという事態になることもあります。(この出血をマロリー・ワイス症候群といいます)
● 唾液線の腫れ
過食によって大量の唾液を分泌したり、嘔吐によって唾液腺が激しく刺激され、酷使されることで唾液腺が腫れてきます。
これは、過食嘔吐を繰り返す人には頻繁にみられます。
● 過食衝動の誘発
嘔吐することによって体に必要なカロリーと栄養は吸収されず、また塩分(電解質)不足になって空腹感は増し、結果的に次の過食を誘発することにもなってしまいます。
● 肝機能障害
嘔吐が続いたり、拒食だった人が突然過食症に移行したりして、急激に食物を摂取した場合には肝臓を傷めてしまいます。
カリウムや塩素の濃度が下がって、肝臓の中で尿をつくる尿細管が傷み、肝臓の機能が落ちてしまうのです。
まれに、人工透析が必要になってしまう人もいるようです。
他にも、口渇、胃拡張などが起きる場合もあります。


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